浜松町の歴史|HISTORY

HISTORY 浜松町の歴史

江⼾時代から続く
交流の拠点

『東都名所 芝神明増上寺全図』港区立郷土歴史館 所蔵
安土・桃山〜
江戸〜

1601〜 旧東海道

慶長6年、徳川家康による「五街道整備」により、五つの街道と宿が制定され街道としての「東海道」が誕生、江戸と京都・大阪をつなぐ往来幹線として、大名や幕府の役人、商人や伊勢神宮など社寺参拝の旅人などが行き交う交通の要を担っていました。
浜松町も経路に含まれており、増上寺大門前(現大門交差点)を大名行列が通る様子が、安藤広重によって描かれています。
その後、明治時代に令制国が廃止され旧東海道は「国道1号」に制定されました。
現在でもほぼ同一の経路を踏襲しており主要な道路の一つであり続けています。

『東海道名所之内 芝増上寺』国立国会図書館デジタルコレクション

1678 大久保忠朝の上屋敷

計画地は江戸初期に徳川家老中大久保忠朝氏の上屋敷となり、その後、明治初期まで大久保氏の屋敷でした。
当時の江戸の観光といえば寺社仏閣であり、浜松町・大門周辺は、徳川家菩提寺である増上寺の門前町でもあることから、この地周辺も観光地として賑わいをみせていたことが想像できます。

『江戸切絵図』国立国会図書館デジタルコレクション

だらだら祭り

芝大神宮の祭礼は「だらだら祭り」といわれ、9月11日~ 21日の11日間、実に長い間執り行われます。
その期間中に生姜市が開かれることから、「生姜祭」とも呼ばれる「だらだら祭り」の名称は、お江戸の名所「関東のお伊勢さま」詣でに全国から沢山の人が集り祭礼がだらだらと長く続いたからと伝えられています。
江戸時代から徳川幕府の庇護を受け賑わいをみせた「芝大神宮」。
「生姜市」は広重の錦絵にも描かれています。

『江戸自慢三十六興 芝神明 生姜市』
港区立郷土歴史館 所蔵
明治

1909 浜松町駅開設

1872年の鉄道開業当時から、浜松町駅付近では列車が運行されていましたが、浜松町駅が開設したのは品川ー烏森(後の新橋駅)間が開通する1909年です。
駅の開業当時は海岸がすぐ近くまで迫っており、潮干狩りや釣り船などの行楽客や、芝大神宮・増上寺への参拝客でにぎわっていました。
ここから浜松町は様々な交通手段が乗り入れする、交通の拠点としてさらに発展していきます。

『浜松町駅 昭和13年』港区立郷土歴史館 所蔵 出典 芝区誌
昭和

1935 旧大門市電車庫

現在、世界貿易センタービルが建つエリアは昭和初期から1964年までは都電・都バスの車庫があり、当時より交通の要衝であったことがうかがえます。
車庫は東京モノレールの開業とともに解体され、世界貿易センタービルができるまでは空き地のままでした。

『電気局電算課大門車庫 昭和13年』港区立郷土歴史館 所蔵 出典 芝区誌

1964 東京モノレール開業

東京オリンピックが開催された年に、国内外から羽田空港へのアクセス改善を目的として、国鉄浜松町駅と羽田空港を約15 分で結ぶ跨座式モノレール、東京モノレールが開業しました。
道路や河川の上を有効活用できるモノレールは都市の交通解消の手段として注目されており、東京モノレールは空港までの交通期間としての有効性を実証した、画期的な成功例とされています。

出典 東京モノレール株式会社

1970 世界貿易センタービル開業

東洋一の高さを誇る超高層ビルとして世界貿易センタービルが建設されました。日本では3番目、東京では2番目に建てられた超高層ビルです。
国内外からの注目も高く、完成後の披露パーティーには政財界の有力者に加え、51カ国からの大使、報道関係者や地元関係者など約2,400名が出席しました。
当時最先端の技術・デザインが施されたこのビルは、以降浜松町のシンボルタワーとして現在まで存在感を放っています。

出典 株式会社世界貿易センタービルディング

街区のうつりかわり

江⼾時代から始まる計画地のうつりかわりを⾒ていくと、この⼟地が政治・交通・ビジネスの要所であったことが伺えます。
今回の再開発ではこの⼟地の歴史や特性を継承しつつ、新しい浜松町に⽣まれ変わります。

  1. 江⼾・明治時代

    徳川家康家老中大久保忠朝氏の上屋敷

    ※明治17年(1884年)参謀本部陸軍部測量局発行
    五千分の一東京図測量原図を元にした想像図
  2. 昭和初期〜昭和39年

    都電・都バスの車庫

    ※国土地理院発行の航空写真を元にした想像図
  3. 昭和45年〜平成27年

    世界貿易センタービルディング

    ※平成20年頃
  4. 令和9年〜

    浜松町駅西口地区開発事業

    ※イメージ図
平成

2013 開発プロジェクト始動

港区及び東京都により都市計画決定。
「交通結節機能の強化」「国際交流拠点の形成」「防災機能の強化と環境負荷低減」を柱とした、魅力とにぎわいを備えた国際ビジネス拠点の形成を目指し、本プロジェクトが動き出しました。

出典 株式会社世界貿易センタービルディング

2019 日本生命
浜松町クレアタワー開業

開発プロジェクト第1弾として日本生命浜松町クレアタワーが開業しました。
地上29階建て、延床面積約10万m² の複合オフィスビルで、国際交流拠点となるカンファレンス施設や各種商業施設のほか、地域の防災機能強化のための帰宅困難者受け入れスペースなども備えています。
環境負荷の低減や高い安全性を確保する最先端技術を多数採用したハイグレードビルです。

令和

2027 新しい浜松町へ

浜松町西口地区
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